フィリピンの仮想通貨事情【coins.phやCryptoValley等々】

普段仕事の関係でフィリピンに住んでいるので、よく会社のスタッフやカラオケのお姉ちゃんに「Crypto Currencysって知ってる?」「Bitcoin持ってる?」とか聞いてみるんですが、ほぼ100%「ん?何それ?」って返事が返ってきますw

日本でもかろうじでビットコインっていう名称が浸透してきたレベルなんで、フィリピンでの認識レベルとしては、予想通りっちゃ予想通りなんですけどね。

フィリピンの一般的な人々には全くと言っていいほど浸透していませんが、仮想通貨を受け入れようとする積極性や、今後普及する可能性については、もしかしたら日本より有望かもしれません。

今回は自分が現地フィリピンで使っているモバイルウォレットや、今後フィリピンで仮想通貨が広がっていくのではないかと想定できる事例などを紹介していきたいと思います。

 

フィリピン人の銀行口座保有率&国際送金事情

フィリピンは約7,000の島々からなる人口約1億500万人ほどの島国です。
2018年時点の平均年齢は約25歳で、年間GDPも3,000USDを突破し発展目覚ましい国です。

ただ、貧富の差も激しく、首都圏のメトロマニラやセブ等の主要都市を除いた地方では仕事も少なく、月給20,000円~25,000円以下の給料で働くフィリピン人も大勢います。

国内の仕事だけでは家族を養えないケースが多い為、フィリピンの人口約1億人の10%にあたる約1,000万人は、海外に出稼ぎに行っていると言われています。
*フィリピン人の海外出稼労働者はよく、OFW(OVERSEAS FILIPINO WORKER=海外で働くフィリピン人)なんて呼ばれています。

当然より良い給料を求めて海外で働くフィリピ人は、稼いだ給料をフィリピンにいる家族に送金するのですが、その際に銀行やウエスタンユニオンなどの送金業者へ毎回支払う手数料は、5%を超える非常に高額な費用を支払っています。

上記に加え、フィリピンでの銀行口座保有率は約35%程度に留まっており、全国民の半数以上は自分の銀行口座を持っていません。

OFWの海外からフィリピンへの送金事情や、銀行口座の未保有率の高さを考えると、仮想通貨がもたらす恩恵(高速送金、安価な手数料、銀行口座不要等)は非常に大きなものがあります。

仮想通貨受け入れ環境が整えば、ボラティリティ(価格変動率)の小さい、ドルペッグされたステーブルコインとか絶対需要あると思うんですよね。

実際フィリピン政府としても、仮想通貨への取り組みは前向きです。

以前書いたフィリピンについての記事
✅フィリピンでの生活 本当に日本より割安なのか?
✅英語の必要性:海外駐在生活

 

政府主導のCrypto Valley of Asis計画

フィリピン島内にはいくつもの経済特区が存在しますが、フィリピン本島の最北端にあるカガヤン経済特区(CEZA)では、フィンテック(financial technology)関連企業の誘致に力を入れています。

✅CEZAホームページ

仮想通貨の取引やブロックチェーン関連企業数十社が既にカガヤン経済特区(CEZA)に入居しており、CEZAからライセンスを発行された企業は、豊富な仮想通貨関連リソースへのアクセスや取引所ビジネスの運営、税制面での優遇をフィリピン政府から受ける事が出来ます。

CEZAからライセンスの発行を受ける為には、ライセンス料として10万USD(1,100万円)、現地でフィリピン人を雇用することや、2年間で100万USD(1憶1,000万円)の投資が必要です。

フィリピン政府としては、海外から仮想通貨やブロックチェーン関連企業を誘致しフィリピンの雇用を創生すると共に、フィリピンをCrypto Valleyとして、アジアにおけるフィンテックの発信拠点としていきたいと考えています。

まだまだ動き始めたばかりのプロジェクトですが、フィリピンの中央銀行(BSP)は2018年2月にビットコインを合法的な支払い手段として認めており、上記CEZAでのアクションは、少なからず仮想通貨に対して前向きに取り組んでいこうという表れかと思います。

 

coins.ph:便利なモバイル決済アプリ

これぞまさに銀行口座を持っていないフィリピン人の為に出来たようなアプリ(ウォレット)で、coins.phのモバイルウォレットにフィリピンペソをチャージする事により、ビットコインやXRP、イーサリアムへ換金するができ、尚且つこのアプリを使ってスマホへの料金チャージ(フィリピンでは前払いが普通)や、インターネット代や電気代等の公共料金まで支払う事が出来ます。

coins.phへのチャージは、コンビニや銀行窓口、オンラインバンキング等で簡単にできます。
尚、coins.phのアプリは、既にフィリピン国内で500万人のユーザーがいると言われています。

※ビットコインやXRP等の仮想通貨から、フィリピンペソへも換金する事が出来ます。

✅coins.phホームページ


coins.phは2014年以来、2007年間分の列に並ぶ時間を削減した、とアピってますw

coins.phへの登録や、操作方法、確認の仕方については、FALIさんという方の下記サイトで非常に分かりやすく解説されています。この記事では細かい操作方法は省略させて頂きますw

✅FALIさんのサイト
【日本語で教えます!】フィリピンのcoins.ph(コインズPH)でビットコインをペソ(PHP)に換金する方法を徹底解説!

coins.phのモバイルアプリをDLする事により、銀行口座がなくても下記が可能になります。
主要機能(赤カッコ内)を上から順に紹介します。

🔹取扱法定通貨:フィリピンペソ
🔹取扱仮想通貨:ビットコイン、XRP、ビットコインキャッシュ、イーサリアム、

▪Send:相手にフィリピンペソ or 仮想通貨を送信する
▪Receive:相手からフィリピンペソ or 仮想通貨を受領する
▪Cash In:ウォレットにフィリピンペソを入金する
▪Cash Out:ウォレットからフィリピンペソを出金する(自分の銀行口座へ送金可能)
▪Buy Load:スマホ利用料金のロード(フィリピンは料金前払が当たり前)
▪Convert:coins.phが定めるレートで、フィリピンペソから仮想通貨、仮想通貨からフィリピンペソ、仮想通貨から仮想通貨へ両替する事が出来る

上記は実際にConvert(両替)する際の画面で、初心者でもすぐ使えるように非常に分かりやすいユーザーインターフェースになっています。

気になるスプレッドですが、日本のCoin Checkで仮想通貨を買うよりも若干安い程度なので、決してレート自体は割安ではありません。

実際に自分もcoins.ph経由でネット代金を支払ってますが、店頭まで出向く必要がなく、非常に助かってます。また、coins.phへの入金もユニオンバンクというフィリピンの銀行に口座を持っていると、オンラインバンキングでウォレットにチャージする事ができるので、これまた便利です。

※セブンイレブンでのチャージは手数料2%ですが、ユニオンバンクだとほぼ無料でチャージ可能です。

前述の通りフィリピンの銀行口座保有率は約35%と非常に低く、それゆえ日本では当たり前の「口座引落し」というシステムがそもそもありません。(ある事はありますが、非常にレアです)

このアプリのおかげで銀行口座を持っていないフィリピン人でも、スマホさえあればペソの送金・受領する事が出来るようになり、かつ気軽に仮想通貨へもアクセスできます。

わざわざ銀行に出向く手間、待つ必要もなく、フィリピンに駐在している私自信もcoins.phのおかげでビットコインを気軽に購入する事ができ、非常に助かってますw

 

フィリピンの仮想通貨取引所

フィリピンの仮想通貨取引所として有名なのは、coins.phが運営するcoins proや、CITADAX、PDAX等といった取引所があります。

✅coin.proホームページ
✅CITADAXホームページ
✅PDAXホームページ

ただ、coin.proは未だベータ版でcoin.phのアカウントを持っている人だけしか使えません。また、CITADAXやPDAXはCOMING SOONとなっており、未だ正式に稼働していないようです。

仮想通貨の売買については、無理にフィリピンの取引所を利用する必要はなく、Binanceや日本の有名どころを利用したほうが良さそうです。

ちなみに、2019年現在、フィリピン政府から取引所に対して、特にこれといった仮想通貨売買に関する規制は発表されていません。

 

まとめ

CEZAのCrypto Valley of Asisやcoins.phなど、さもフィリピンでは仮想通貨が浸透しているように記事を書いてしまいましたが、一般的なフィリピン人には、全くと言っていいほど浸透していません。

てゆーか、フィリピンでは、日本以上に現金主義に感じる事もしばしばあります。

ただ、政府主導のCEZAの取り組み、フィリピンの出稼ぎ労働者事情、銀行口座保有者数が少ない事、中央銀行がビットコインを合法的な決済手段として認めている事、などなど仮想通貨が受け入れられ易い土壌が存在していると考えられます。

coins.phのようなサービスが更に広がり、フィリピンへのフィンテック企業の誘致が拡大していけば、もしかしたら仮想通貨で日本の先をいく国になるかもしれません。

お勧めの仮想通貨取引所

取引量やセキュリティ等総合的に考えて、初心者の方に一番お勧めできる取引所です。 bitbank