世界的な大麻解禁の動きについて【グリーンラッシュ】

昨年2018年10月17日に、カナダが先進国として初めて、嗜好品としてのマリファナの所持・使用を合法化しました。

これまでアメリカのカリフォルニア州やワシントン州、コロラド州など一部の州で娯楽用大麻が合法化されていましたが、今回の大きなポイントは国単位で嗜好品大麻の所持・使用が合法化されたという点です。

嗜好品の大麻とは、医療や産業目的での大麻使用ではなく、個人がお酒やタバコを嗜む事と同様に合法になったという事です。

2010年に入ってから各国で大麻合法化の流れが出来つつあり、合法大麻の世界市場規模はいまや2兆円を越えると言われていますが、今後2023年にかけてその規模は6兆円~7兆円ほどまで伸びると予想されています。合法・非合法をあわせた世界全体のシェアは約24兆円までに上ると言われています。

仮想通貨がクローズアップされた2017年の時のように、現在大麻を取り巻く環境は「グリーンラッシュ」や「グリーンゴールド」と呼ばれ、投資・ビジネス面でも大きく注目されています。

また、仮想通貨関連では大麻の生産、流通、販売等をブロックチェーン上で管理しようとする動きも出てきており、実際に大麻関連の仮想通貨もリリースされています。

今回は大麻の基本情報や取り巻く環境、仮想通貨との関係について調べてみました。

 

大麻の基本情報

俗にいう大麻とは大麻草の花穂と葉の部分の事をさし、吸引はタバコ状にしての喫煙や、食べ物にまぜて摂取します。英語での大麻の正式学術名をカンナビス(Cannabis)と言います。

▪カンナビス(Cannabis):大麻の正式学術名
▪マリファナ(Marihuana):大麻草の花穂を乾燥させてタバコ状にしたもの
▪ヘンプ(Hemp):主に産業用に利用される麻

隠語を含めれば、これ以上にも様々な呼び名があります。

大麻の用途は主に医療用大麻嗜好用大麻産業用大麻の3種に分類され、医療用大麻や産業用大麻を合法としている国はありますが、嗜好用についてはほとんどの国で違法です。

世界的にみると非合法な国がほとんどです。


出典:Wikipedia 世界の大麻の少量所持に関する法的状況

何が大麻を非合法化しているかと言うと、大麻の主成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)に向精神効果がある為です。このTHCが体内に取り込まれる事によって、幻覚作用や記憶への影響、学習能力の低下等を引き起こすと言われています。

ただ一方で、大麻から抽出できるCBD(カンナビジオール)という物質からは、過去の実験からてんかんや精神病、うつ、アルツハイマー病に効果がある事が判明しています。尚、CBDにはTHCのような精神作用はなく、乱用、依存、身体依存などの耐性が無い事も分かっています。

昨今大麻に対する研究も進んでおり、向精神作用があるTHCの比率を極力少なくし、CBDの含有を多くした大麻の栽培なども可能になってきており、着目されています。

今までまともな研究もされずに、一方的にヘロインやコカインのような麻薬として扱われてきた大麻が、上記のような医療用途への活用例を含め、アメリカやカナダなどの先進国を中心に取り扱いを見直してきています。

まだまだ大麻の効用は医学的に解明されていない部分が多いですが、害しかないタバコや酒(アルコール)とは違い、医学的な効用が確認されている大麻にスポットがあてられ始めた事は、世界的な一つの転機かもしれません。

 

世界の大麻関連企業

グリーンラッシュと言われるだけあって、世界の大麻関連企業の株価は軒並み大幅上昇を記録しています。代表的な数社をこれまでの株価チャートと共に紹介します。
※出典:大麻ビジネス最前線(GREEN RUSH IN 21ST CENTURY) 著:高城剛

🔹オーロラカンナビス社(Aurora Cannabis) / カナダ
医療用大麻の栽培と販売に焦点を当てたカナダの会社。THC製品とCBD製品向けに両方の品種を栽培している。時価総額約6,800憶円。過去5年で約586%UP。

 

🔹GW製薬(GW Pharmaceuticals PLS) / イギリス
イギリスに本社を置く製薬会社。時価総額約4,200憶円。
独自のカンナビノイド医薬品プラットフォームを使用して治療薬を開発し、商品化するバイオ医薬品企業。過去5年で約176%UP。

 

🔹キャノピー・グロース社(Canopy Growth Corp) / カナダ
カナダにある、医療用大麻の製造販売会社。法律上の嗜好用大麻がカナダで合法化された為、同社は今後更に成長すると期待されている。時価総額約1兆6,500憶円。過去5年で約1,308%UP。

 

🔹コンステレーション・ブランズ(Constellation Brands inc) / アメリカ
ビールの「コロナ」、ウォッカの「スヴェドカ」等の人気ブランドを手掛けるアメリカのアルコール飲料メーカー。時価総額約3兆4,000億円。キャノピー・グロースの株式を約4200億円取得した事をきっかけに、大麻ビジネスへ参入。過去5年で約118%UP。

 

上記は大麻関連企業の一部ですが、オーロラカンナビスやキャノピーグロースは、ここ数年でとんでもない上昇率を記録しています・・・直近の株価推移は冴えませんが、今後世界的に大麻への規制緩和が広がっていけば、先行者利益も加わり更なる上昇も見込めそうです。

また、オンライン決済サービス:Paypalの共同創業者であり、投資の天才と言われているピーターティールが大麻関連ビジネスへ数百億円の投資を実施しています。

彼はFACEBOOKや、YOUTUBE、LINKEDIN、AIRBNBなどのベンチャー企業へ先行投資を行い、いずれも成功させているプロ中のプロです。

仮想通貨の時のように、グリーンラッシュなんて言葉が世に出てきたタイミングでは既に出遅れているのかもしれませんが、それだけこの大麻関連ビジネスにはポテンシャルがあるという事だと思います。

 

大麻ビジネスとブロックチェーン

大麻というビジネスの性質上、ブロックチェーンとの相性が良好です。

大麻の利権は常に反社会的組織と隣り合わせの為、大麻の栽培から管理、流通、販売までをブロックチェーン上で管理しようという試みが、いくつかの仮想通貨で行われています。

🔹PotCoin (POT)
元祖マリファナコイン。
このコインは大麻産業に従事する企業を応援する目的でつくられました。例えば、大麻関連企業はそのビジネスの性質上、銀行口座を持つ事が難しい為、Potcoinを共通の通貨として決済を行う事を目指しています。また大麻の取引金額は高額になる傾向があり、盗難リスク等を回避する為に、Potcoinで安全にデジタル決済を行う事ができる、等です。
残念ながら、価格、取引高共に伸び悩んでいます。

 

🔹Hempcoin(THC)
Hempcoinはまさにブロックチェーン技術を用いて大麻の栽培や流通経路を可視化し、かつ大麻の製造元から流通先までを透明にし、健全な大麻普及を目的につくられました。
価格はピークから約100分の1まで落ちており、取引高も100万円未満/dayと苦戦しています。

 

🔹DopeCoin (DOPE)
特筆すべき機能はないのですが、大麻愛好家の為の仮想通貨であり、P2Pで匿名機能を使った取引が可能というフレコミです。大麻が合法の国であれば、このコインで決済ができなくもないですが、ボラティリティが大きく、流動性もないDopeCoinをわざわざ使う理由が見当たりません。

 

これらの他にも、MarijuanacoinやGanjaCoin等、大麻関連の仮想通貨はありますが、ほとんど取引高がないか、プロジェクトが進んでいないものばかりです。

ブロックチェーンで大麻の管理を行うという発想は悪くないですし、実際に管理する事が出来れば大麻ビジネスがもっと世界に広まると思います。ただ、時期的に少し早すぎる感があり、企画倒れになってしまっている感が拭えません。

しばらくの間は、アメリカやカナダの動向、大麻関連企業の株価のほうに注視したほうが良いかもしれません。

今後仮想通貨・ブロックチェーンとのコラボも十分考えられ、世界的に大麻の活用が見直されてきているタイミングでもあるので、投資的な目線でも動向を追いかけていこうと思います。

お勧めの仮想通貨取引所

取引量やセキュリティ等総合的に考えて、初心者の方に一番お勧めできる取引所です。 bitbank