金(ゴールド)の魅力とビットコインとの類似点【価値の保存】

ビットコインは「金」との類似点から、「デジタルゴールド」と呼ばれる事があります。
一例として、ビットコインを新たに入手する行為の事を、金の採掘にちなんで「マイニング」と呼びます。※マイニングは英語で「採掘」を意味します。

これらの用語は金に関連して名付けられており、その他にも様々な金との類似点があります。

今回はどちらかと言うと、ビットコインよりも金のほうに焦点をあてつつ、金が持つ魅力を中心にビットコインとの類似性などを紹介していきたいと思います。

 

金(ゴールド)とは? 特徴や用途について

原子番号79の元素。第11族元素に属する金属元素。常温常圧下の単体では人類が古くから知る固体金属である。 Wikipediaより抜粋

専門的に言うと、上記のようになるみたいですw
まぁそんな説明は不要で、皆さんご存知のキラキラ金色に輝く装飾品に使われてるアレです。

ビットコインの事を勉強するまでは金の事なんて深く考えた事もなかったというのが正直なところですが、この金という物体は数千年前から人類によって使われており、驚くべきことに数千年前の金は今もその原形を変えずに現存しています。

まずは金の特徴を簡単に説明します。

❒金の6つの特徴
🔹世界中で通用する無国籍通貨
金は全世界の地中や海中から採掘する事ができる個体金属です。日本円やアメリカドルのような国や政府機関が発行している紙幣とは異なり、国籍や発行体が存在しません。

🔹信用リスクが無い
日本円やアメリカドル、企業が発行する株式などは、発行体の信用が低下すると自ずとその価値も低下(信用リスク)します。しかし金には発行体が存在しない為、信用リスクがありません。

🔹価値の保全に向いている
前述済みですが、金は数千年経ってもその原形を保つ事が出来ます。
金はその性質上、自然界に存在するあらゆるものと化学反応しない為、錆びたり劣化したりしません。3000年以上前につくられたツタンカーメンの黄金像が、未だに原形を変えず存在している事が、なによりの証明かと思います。また金は加工性が良い為、分割したり貨幣に加工する事ができ、分割してもその価値は変わりません。

🔹量が限られている
地球上で採れる金の量には限りがあります。
今までに世界で採掘された金の総量は約18万トンといわれており、いまだ地中に眠っている埋蔵量が約5万~6万トンほどと言われています。これは50m競技用プール約1杯分の量になります。このまま人類が金を採掘し続けた場合、あと10数年で世界の全ての金が採掘され尽くされてしまうと言われています。
(正確には海水にも極々微量の金が含まれていますが、現時点で存在する技術では海水から金を抽出する事は非常に困難です)

🔹採掘するのに費用がかかる
金は地中深くに眠っており、採掘するには専用設備、電気代、人件費等がかかってきます。採掘しやすい場所の金は既に採掘されてしまっている為、年々金の産出量は少なくなり、且つかかる費用・手間も大きくなっていきます。

🔹偽造する事が出来ず、真贋判定が可能
人類が持っている現在の技術では、金を人工的に作り出す事は不可能です。
人工的に金をつくるには核融合が必要になるのですが、理論上では専用設備に数億円かけて、やっと数円分の金がつくれるようなので、全くワリにあわない事になります。
素人に簡単にできるものではありませんが、金の真贋判定には刻印、磁石、色味、比重の確認や、試金石を使っての方法等、既に多くの判定方法が確立されています。

ビットコインに少しでも知見があれば、上記の金の特徴からビットコインとの類似点を既に察知しているかと思います。類似点については後述します。

金の価値は国や企業の信用に裏付けされているわけではなく、金そのものに価値がある為、世界的な不況時や戦争が勃発した時などに、金の価格が上昇する傾向があります。

信用リスクのある株式や債券に投入していた資金を、金に逃がす為です。

世界的な金融大手:リーマンブラザーズが2008年に経営破綻した後、株をはじめとした金融商品が暴落し投げ売りされました。多くの投資家がキャッシュを確保する為に一時的に金価格も値下がりしたのですが、株価や債券よりも先に値上がりしたのは金だったのです。

これは金が数千年に渡り人類と付き合って来た歴史が存在する事から、いつまでも変わらぬその普遍性が一番重要な価値として認められており、「価値の保全」が可能な資産と見なされている事を証明しています。

尚、金が使われている用途のうち約7割は、宝飾品関係になります。
金は金属のなかではやわらかく加工が容易です。また、化学的に非常に安定した物質であり、他の物質と反応しない事から、歯科治療での金歯に使われていたりもします。

金は現物投資よりも、宝飾関係での用途のほうが大部分を占めるんですね。

❒金の主な用途
◇宝飾品、工業製品、その他加工需要・・・全体の約60%~70%
◇現物投資・公的機関による運用・・・・・全体の約30%~40%

ちなみに、プレミア度でいえば「プラチナ」のほうが金よりも採掘できる量は少ないです。
ただ、プラチナは金に比べてマーケット規模が約20分の1と小さく、価値の保全を目的とした場合には流動性が少なすぎます。

またプラチナ全体の生産高の8割は南アフリカに集中しています。
産地が一極集中し過ぎており、プラチナの入手性は南アフリカの動向に大きく左右されてしまう為、この点も金と比べた時に大きなデメリットになります。

以上より、金には株式や債券には無い特殊性があり、「信用リスク」がない「価値の保全」に向いている資産であることが分かります。

 

ビットコインと金の類似点

さて、前項で説明した金の特徴ですが、ビットコインとの類似点があるので比べてみます。
〇:類似している ▲:一部類似 ✖:類似していると言えない

🔹世界中で通用する無国籍通貨・・・▲
ビットコインも国や銀行などの中央発行体が存在しませんので、国籍はありません。ただ、金に比べると全世界で共通の価値が認められているわけでは無く、ブロックストリームという企業が主体になってビットコインの技術開発を行っている為、金と比べると信用度が低いです。

🔹信用リスクが無い・・・▲
ビットコインのセキュリティならびにデータ処理は、世界に数万と分散しているコンピューターによって共同管理されています。中央管理体が存在しない為、金と同様信用リスクは存在しません。ですが、今後システムのバグや脆弱性、ハッキング等が発生した場合、ビットコイン自体の信用に影響を及ぼします。

🔹価値の保全に向いている・・・✖
金が数千年の歴史があるのに対して、ビットコインは誕生から未だ10年足らずの歴史です。また、ビットコインのみならず仮想通貨は価格の浮き沈み(ボラティリティ)が非常に激しく、過去に運営内の意見対立が原因でコインの分裂(ハードフォーク)が数多く発生しています。とても、現状のビットコインが価値の保全に向いているとは言えません。

🔹量が限られている・・・〇
ビットコインはシステム上、2,100万BTCが発行上限として決められています。入手する事ができる総量は金と同様に有限です。

🔹採掘するのに費用がかかる・・・〇
金の採掘にあたるビットコインのマイニングには、膨大な数のコンピューターの計算や電気代がかかっています。またビットコインには約4年に一度の周期で「半減期」と呼ばれるマイニング報酬のBTC配布数量が半分になる転換期があります。2019年現在、1回のマイニング成功で12.5BTCが報酬としてもらえますが、2020年にはこの報酬が6.25BTCに減る予定です。金も残量が少なくなればなるほど地中深く掘らないといけない為、希少性が上がる点については、ビットコインと非常に似ています。

🔹偽造する事が出来ず、真贋判定が可能・・・▲
偽造をどう捉えるかによって意見も変わってきますが、ビットコインを偽造(コピー)する事自体は簡単にできます。なぜならオープンソースでインターネットさえあれば世界中の人が、ビットコインのコードを確認する事が出来るからです。たた、ビットコインがコピーされたとしても、ビットコインのブロックチェーンを管理しているノード(マイナー)達がそのコピー品のトランザクションを受け付ける事は無い為、新たなビットコインたる事はまず不可能です。また、ビットコインの過去のデータを記録しているブロックチェーンを改ざんする事は、現時点ではほぼ不可能と言われています。

もっと似てる点あるかなーって思ってましたが「入手可能数が限られている」点と「入手に費用がかかる」「発行体(国・銀行等)が存在しない」位しかありませんでしたw

上で書いた通りですが、残念ながら現時点のビットコインはネットでよく見かける「価値の保全」に向いている代物にはなれていません。

ただ、ビットコインにも金には無い利点があります。
✅金は持ち運びが容易ではないが、ビットコインは資産の移転が容易
✅分割が非常に簡単であり、数十億円単位の決済も即座に行える
(ビットコインは0.00000001単位で分割が可能)
✅現時点では極めて限定的だが、決済として使用する事が出来る

そもそもビットコインは物ではなく暗号化されたデジタル資産です。現時点では「価値の保全」や「世界共通の価値」という点では金に及びませんが、デジタルであるがゆえ金よりも優れた利便性があります。

 

金ETFにみるビットコインの将来

下記は1970年代から2018年末までの金のチャートです。


三菱マテリアル株式会社 金価格参照

よく金の過去チャートとビットコインのチャートが比べられていますが、金の1978年~2000年代あたりのチャートがビットコインの2017年~2019年のチャートに似ていると言われています。


coinrate BTC/JPY 2年チャート

確かに急降下して大暴落しているチャートは似ています。

金の価格が急上昇している1980年にはソ連のアフガニスタン侵攻や、その後フォークランド紛争などが起きており、国際的な緊張が高まり「有事の際の金」が買われた時期でした。

その後、ベルリンの壁の崩壊や東西冷戦の終結、アメリカ経済の復活があり、金から他の金融資産へ資金が流れ、金の不遇の20年が始まりました。

その後、2003年以降に金価格が上昇に転じていますが、このきっかけが金ETFでした。
ETFとはExchange Traded Fund(上場投資信託)の事で、証券取引所で株式を購入する事とほぼ同じようなイメージです。

今まで金は運搬や保管など手間がかかる事から、機関投資家から敬遠されていましたが、ETFとして購入する事ができるようになった事から、それらの心配をする事が不要になり、投資家の資金が一気に金に向かっていきました。

ビットコインも2018年から幾度となくETFの申請がされていますが、未だにどの証券取引所にも上場していません。理由は価格操作リスクや不十分な流動性が指摘されている為です。

✅以前書いたビットコインETFの記事
カストディ・サービスとビットコインETF【仮想通貨発展の鍵】

ビットコインは金と比べた時に、利便性の点ではアドバンテージがありますが、ハードフォークやボラティリティ、大口による価格操作など解決すべき問題をいくつか抱えています。

金のようにETFまで20年かかるような事は無いと思いますが、個人的には2019年中にビットコインETFが実現するかどうかについては、五分五分位ではないかと考えています。

ただ、ETFとして購入できるようになれば、間違いなく機関投資家の資金が流れ込んでくるので、その時がビットコインの新たな価格上昇ステージになるのではないかと考えています。

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