【MO】アルトリアグループは連続増配50年の高配当タバコ株【配当王・シーゲル銘柄】

VISAに続いて購入したアメリカ株は、連続増配・高配当タバコ株でおなじみの【MO】アルトリア・グループ(Altria Group, Inc.)です。60株(約30万円弱)ほど購入しました。

タバコを吸う人にはおなじみのマール・ボロがアルトリアの主力製品です。

諸先輩方のアメリカ株のブログでは、ほとんど漏れなく紹介されている程の超有名株ですが、アルトリアは米国内のタバコ事業を行っていて、分社化したフィリップモリス【PM】が海外タバコ事業を行っています。

タバコと言う製品の性質上、訴訟問題は避けて通れない業種なので、分社化はリスク分散の為です。

そんな世界の健康志向に逆行するタバコ銘柄はアルトリアに限らず、フィリップモリス【MO】、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】、日本たばこ産業【JT】と、ここ数年どの株価も低迷中です。

そんな中なぜアルトリアを買ったかというと、やはり以前喫煙者だった自分自身が身をもってタバコの中毒性を知っているので、どんなに規制が厳しくなったとしてもタバコが駆逐される事はないと思っているからですね。

またフィリピン駐在時にも感じましたが、発展途上国ではまだまだ紙たばこが主流で、老若男女いたるところでスパスパ吸ってます。で、やっぱり一番人気というか、どこでも売っている銘柄がマルボロなんですよね。

アルトリアのマーケットであるアメリカ国内の紙タバコ消費数は大幅な減少傾向ですが、一方で電子タバコに大きく注力しており、先日アメリカで圧倒的なe-cigaretteシェアを誇るJUULの発行済み株式35%(約1兆4,000億円)を先日取得しました。

そして今後全世界的に徐々に解禁されていくと目されている大麻事業にも積極的に投資しています。

高配当株の定めでもあるキャピタルゲインがあまり見込めない点を差っ引いて考えても、安定してキャッシュを稼ぎ出す力、アメリカ国内のタバコシェア、50年連続増配の実績、JUULや大麻事業への積極的な投資等などから、今後もインカムゲインが見込めると思い投資しました。

社会悪かどうかは置いておいて、国に対する納税額も莫大な金額にのぼるので、アメリカ政府もアルトリアをツブすような事はせず、今後もうまく付き合っていくと考えています。

 

アルトリアグループの事業内容

アルトリアグループはタバコ製品(Smokeable,Smokeless products)以外にもワイン事業も手掛けていますが、約97%はタバコ関連で、残りは3%程度の売上構成になっています。


Altria Group 2018 Annual Report

 

主力製品のマルボロのアメリカ市場の紙タバコシェアは約43%と圧倒的です。

Smokeable productsの売上高から逆算するに、マルボロだけで年間約1兆円稼ぎだしている事になります。

また、電子タバコ市場で彗星のごとく現れ、あっという間にアメリカ電子タバコマーケットの約70%を独占したJUULに対して、全体株式の約35%にあたる1兆4,000億円を投資し大株主になっています。

引用:JUUL ホームページ

 

JUULはポッド式電子タバコと呼ばれ、ニコチン入りのフルーティーな風味を楽しむもので、アメリカの高校生を中心とした若者を中心に爆発的に広がっています。

しかし、今年6月にサンフランシスコ市で電子タバコ販売禁止の条例が承認がされ、FDA(米国食品医薬局)が健康への影響度合いが低い事を確認できなければ、サンフランシスコ市での販売が出来なくなってしまう苦境に立たされています。

紙タバコの消費量が減っていく中で各社電子タバコにシフトしていってますが、JUULが抱えているこの問題の行く末によっては、大株主のアルトリアだけでなく、他のタバコメーカーにも大きな影響を及ぼすリスクがあります。

アルトリアグループはアメリカで徐々に解禁に向かっているマリファナ(大麻)ビジネスへも投資をしています。

※世界のマリファナ事情についてはの下記記事参照
✅世界的な大麻解禁の動きについて【グリーンラッシュ】

米ナスダックやカナダのトロント証券取引所に上場している大手大麻製造会社のクロノスグループへ約2,000憶円(株式の45%)の出資をしており、マリファナビジネス進出への足掛かりをつくっています。

大麻市場は2023年に向けて全世界で6兆円ほどの規模になると見込まれており、またタバコに代わる嗜好品になる可能性があります。

医療用だけでなく、嗜好用大麻も解禁になったカナダに続き、アメリカのいくつかの州でも既に嗜好品大麻が解禁されています。

タバコに比べまだ市場規模は小さいですが、今後の動向には注目です。

アルトリアはアンハイザー・ブッシュ・インベブ(BUD)の大株主だという事も有名な話で、発行済み株式の約10%を保有しています。

BUD自体が高配当株という事もあり、ここからの年間配当だけで800億円相当の収入を得ています。

BUDは世界のビールシェアの約30%を占めており、コカ・コーラやペプシと同様にビールという製品自体も非常に利益率が高いので、大きな収益源になっています。

またBUDもカナダの医療大麻製造会社のティルレイ【TLRY】と提携し、大麻入りノンアルコール飲料の開発を進めています。

大麻関連のつながりで、今後アルトリアとの何らかのコラボもあるかもしれません。

このようにアルトリア・グループは既存の紙タバコだけに依存するのではなく、JUULやマリファナビジネスといった将来の成長基盤への地位固めもしっかり進めていっています。

引用:アルトリアHP / 戦略的投資

 

アルトリアのシェアと伸びしろ

前述済みですが、アメリカ市場の約43%のシェアをマルボロで握っています。

その他のタバコのシェアも含めると、アメリカ全体の約半数である50%のシェアを持っており、後続にはブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】やインペリアル・ブランズ【IMBBY】が続きます。

アルトリアの2018年タバコ売上額は約2.5兆円ほどなので、アメリカ全体で見た時のタバコの市場規模は約5兆円程です。


引用:アルトリアHP

 

年々進む先進国の喫煙率低下は顕著であり、今後アメリカで紙タバコが消費量が増えていくことはまず無いので、アルトリアは電子タバコや大麻産業へ積極的に投資を行っています。

アメリカ国内の電子タバコシェアではJUULが群を抜いており、これも前述した通りアルトリアは発行済み株式の35%を保有する大株主です。

そのJUULはアメリカの電子タバコのマーケットシェアで70%以上を占めており、2018年の売上金額は約13億ドル(1,400億円)で、2019年は前年比3倍前後を見込んでいます。

引用:Wells Fargo

 

JUULはアルトリアの子会社ではないので、そのままJUULのシェアがアルトリアのシェアになるわけではありませんが、株式35%を保有する大株主であり、やろうと思えば完全買収も可能だと思うので、アルトリアの今後の成長の大きなファクターになってくるでしょう。

マリファナビジネスはカナダのクロノスグループと提携していますが、まだ関連製品をリリースして利益を出せる段階には来ていないので、アルトリアの業績に寄与するまでもう少し時間がかかるでしょう。

アメリカでのタバコを取り巻く環境は厳しさを増す中、FDAのメンソールタバコの販売禁止方針や、サンフランシスコ市での電子タバコ販売禁止条例等、問題も少なくありません。

超高収益&高配当&連続増配と投資家を魅了する企業である一方で、常に政府の規制や訴訟リスクと隣り合わせだという事は肝に銘じとく必要があります。

 

アルトリアの売上・利益・各種財務データ

▪ティッカー:MO
▪1株配当:3.36ドル
▪配当利回り:7.24%
▪PER:13.86倍
▪EPS:3.35ドル
▪ROE:41.62%
▪連続増配:50年
▪配当月:1、4、7、10月
▪上場先:NYSE(ニューヨーク証券取引所)
※2019年8月24日現在 / Yahoo Finance

 

直近10年間のチャートです。

2017年に70ドル後半まで株価上昇したのち、徐々に株価を下げ現在の配当利回りは7%を越えています。

ここ数年は年々減少している喫煙率の低下、タバコ銘柄に対する不人気さが株価に反映されていますが、「株式投資の未来」で有名なジェレミー・シーゲル教授の長期リターンNo1銘柄で、過去に何度も株価暴落を経験しながらも、そのたびに復活を果たしています。

引用:Yahoo Finance 10年チャート

 

■アルトリアの売上・利益推移

売上は2012年からほぼ横ばいで推移していますが、タバコ製品の値上げ等で営業利益、営業利益率ともに微増しています。

タバコ銘柄全体に言える事ですが、30%を超える営業利益率、20%を超える純利益率を安定して稼ぎ出す力は流石の一言です。

アルトリア   売上・利益推移(10年)

 

■アルトリアのキャッシュフロー推移

2017年までは減ったり増えたりの横ばいでしたが、2018年に大幅に数字が改善しているのは、トランプ大統領の法人税減税(35%→21%)がそのまま数字に反映されています。

投資CFがほとんどかかっていない理想的なキャッシュフローで、キャッシュフローマージンも優良企業指標の15%を超えており、安定してキャッシュを稼ぎ出す事ができる企業である事が分かります。

アルトリア   キャッシュフロー推移(10年)

 

■アルトリアの1株配当・配当性向推移

1株あたり配当額は2009年:1.32ドルから2019年:3.36ドルと約2.5倍に倍増しており、自社株買いも定期的に行っている株主還元第一の企業です。

そしてつい先日、四半期の配当を0.8ドル→0.84ドルへ増配するとの発表があり、今後も配当性向80%を続けていく方針です。

これでとうとうアルトリアも50年連続増配となり配当王銘柄の仲間入りを果たしました。

リーマンショック時も減配せず配当を出し続けた実績、2000年のフロリダでの集団訴訟(MO含むタバコ会社5社に対して賠償金総額約16兆円)に直面しながらも増配し続けた、株主還元に対する変態的ともいえる企業姿勢には頭が下がるばかりです。

こんな企業は日本には存在しませんよね。

アルトリア 1株配当・配当性向推移(10年)

 

■アルトリアのEPS・BPS推移

2016年にEPSが急激に増えていますが、これは一時的な特殊要因によるものです。過去10年間ではしっかりと上昇していますね。

アルトリア EPS・BPS推移(10年)

 

■アルトリアのROE・ROA推移

アルトリアは稼ぎ出した利益を配当や自社株買いでほぼ全て吐き出してしまうので、どうしてもROEが高止まりしやすくなります。ROAは10年平均で約15%と優良値で推移しています。

アルトリア ROE・ROA推移(10年)

 

【MO】アルトリア銘柄 まとめ

依然として超高収益を保っており、タバコ価格その物の値上げ等により株主還元の為の利益確保は当面問題無いでしょう。

今後は電子タバコ(JUUL)とマリファナビジネスでどのように成長していくかがポイントになって来るかと思います。

アルトリアはマーケットがアメリカに限られている事もあるので、グローバルに展開しているフィリップモリス(PM)やブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)へも分散投資してもいいかもしれません。

ずっと言われ続けて来たことですが、紙タバコの販売数減少や政府の規制、訴訟問題は今後もずっとついて回る問題で、相当のリスクを含んだ銘柄である事は確かです。

また電子タバコやマリファナビジネスについても現状ほとんど利益が生まれていないスタート段階なので、これらの分野でつまずくと先行きは一層暗いものになってきます。

モルガンスタンレーも2019年早々にアルトリアの格付けを「アンダーウェイト」に格下げし、株価の下落に拍車がかかったのは記憶に新しいところです。

このような超ネガティブ要素満載のタバコ株ですが、過去の実績、高配当インカムゲイン、異常な配当還元への拘り、電子タバコ・マリファナビジネス等のポテンシャルなどから自分はホールドし続けていくつもりです。

ただ、リスク分散だけは徹底し、アルトリアだけでポートフォリオの10%以上にならないように管理していきます。

最後に、リーマンショック時に倒産しそうになったモルガンスタンレーに格下げをくらったのは、ある意味「買い」のシグナルのような気もするんですよね。

リーマンショック時も減配どころか増配し続けたアルトリアと、倒産の危機に瀕しガッツリ減配したモルガンスタンレー。

これが厳然たる事実です。

 

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