昨日2019年7月1日にChiliz(CHZ)が、Binanceの分散型取引所であるBinance DEXに上場しました。
eスポーツ関連で面白い仮想通貨があるなぁと思い去年の9月末にChilizの記事を書いたのですが、それから約10ヵ月の歳月をかけて、ついに上場しました。
Chilizについての過去記事
✅eスポーツ仮想通貨 chiliz(チリーズ)の特徴・将来性
現在世界で大きな広がりを見せているeスポーツ(ゲーム関連)や、有名サッカーチームとの提携によって、Chilizトークンを通して運営に参加するというコンセプトを掲げています。
またマルタにあるチリーズ本社ビルに、Binanceを始めとした大手仮想通貨関連企業が入居しており、その家賃がChilizトークン建てだったりと今までにない面白い試みも見られます。
今回は改めてChilizの現状と今後スタートするプロジェクトについてまとめてみました。
尚、初めに上場した取引所は、つい先日リリースされたBinance DEX(管理者の存在しない分散型取引所)のみで、他の仮想通貨とは異なる形式を取っています。
Chiliz(CHZ)基本情報
🔷ティッカー:CHZ
🔷最大発行数:8,888,888,888 CHZ
🔷ICO価格:0.032USドル/CHZ
🔷コンセンサスアルゴリズム:Proof of Authority(PoA)
Proof of AuthorityはPoSベースのアルゴリズムで、事前に選定されたValidatorと呼ばれるネットワーク参加者がトランザクションの承認を行う形式です。
PoAは以前記事にしたCOSMOSで採用されているTendermintの承認方法に近い内容です。
✅COSMOS(ATOM)・異なるブロックチェーン同士をつなぐテクノロジー
上場後は一旦価格を下げましたが、2019年7月6日現在は0.016USD/CHZ程で取引されています。
引用:Coinmarket Cap
また、ChilizはBinance Chainと提携している事により、Binance Chain上で有効なあらゆる恩恵(流動性や高速トランザクション)を受ける事ができるので、世界各国の多くのユーザーに対して適応できるだけのキャパを既に手に入れてます。
Chilizのプラットフォーム:SOCIOS.COM
Chilizとは、Chilizトークンを購入・保有する事により、Chilizと提携しているスポーツチームやeスポーツチームのマネージメントに参加できるというプロジェクトです。
Chilizと提携しているチームは、SOCIOS.COMというプラットフォーム上で「ファントークン」を発行する事ができ、ファントークンによって資金調達する見返りとして、購入者にマネジメントへの参加権を与えます。
そして、SOCIOS.COM上での基軸通貨がChiliz(CHZ)トークンになり、CHZと各スポーツチームが発行するファントークンを交換する事が出来ます。

自分はもっぱらスポーツもeスポーツも「見る派」ですが、好きな格闘ゲームの大会などで、応援している選手やチームへ、ファン投票などと言う形で参加できたら面白いなと思いますね。
現在発表されている内容では、ユニフォームのデザイン決定やチーム編成(プレイヤー選定)などに参加できるようですが、CHZ大量保有者にスタジアムのVIP席の優待権を付与したり、ユニフォームへ自分が広告したいロゴを付けたりと、様々なコラボレーション方法が考えられます。
スポンサーや活動費の捻出が難しいeスポーツに従事する人達にとって、今度一つの有力な資金調達方法になってくるかもしれません。
Chilizとの提携先

既にサッカーの欧州ビッククラブと提携しています。
🔷JUVENTUS(ユベントス)
イタリア1部リーグ:セリアA所属のサッカーチーム。クリスティアーノ・ロナウドが所属しており、目下リーグ8連覇中。優勝回数計35回の世界的にも非常に有名なサッカークラブ。
🔷PARIS Saint-Germain(パリ・サンジェルマン)
フランス1部リーグ:リーグアン所属のサッカーチーム。こちらも2年連続8回目のリーグ優勝を決めた強豪チーム。ブラジル代表ストライカーのネイマールが所属しています。
🔷West Ham United FC(ウエストハム・ユナイテッド)
イギリス1部リーグ:プレミアリーグ所属のサッカーチーム。上記2チームと比べると知名度は低いですが、1895年設立のプレミアリーグ常連チーム。
サッカーチーム以外にも、つい先日7月2日に世界的なeスポーツチーム「OG」との提携を発表しました。
OGはエナジードリンクで有名なレッドブルがスポンサーを務めており、世界最大のeスポーツイベント「The International」で2018年に優勝し約13億円の賞金を獲得しています。

Chilizは現在進行形で多くのビッククラブ、eスポーツチームと提携を進めており、今後これら提携先のチームがSOCIOS.COM上でファントークンを発行していく事になります。
ポケモンGOの仮想通貨版:トークンハント
ポケモンGOでは、AR(拡張現実)機能を用いて、現実世界のいたるところでポケモンのキャラクターを入手できるサービスで一時期大流行しました。
SOCIOS.COMはこのポケモンGOに似たサービスを2019年7月末から開始する予定で、アジアと欧州で総額約200万USドル(2億1,000万円)相当のCHZならびにファントークンの無料配布を実施します。
Token Hunt(トークンハント)というこの無料配布の動画がChiliz Japan公式のTitterでUPされています。
Token Huntがどういったものか、この動画を見れば大体イメージがつくと思います。
.@sociosアプリローンチの前に、EdificeのPSG(パリ・サンジェルマン)ショップの前で、Token Huntのテストをしています!#Chiliz #socios #チリーズ #PSG #パリ・サンジェルマン pic.twitter.com/lrQmnArrTG
— Chiliz Japan 【公式】 (@Chiliz_Japan) July 4, 2019
Token Huntデモ動画/Chiliz Japan公式 Twitter
SOCIOS.COMのモバイルアプリを使って、無料でCHZやファントークンが入手できるこの試みは、手軽で誰でも簡単に参加できることから、多くのユーザーを取り込む事に一役買いそうですね。
ちなみに、iPhone(iOS)やアンドロイド用のモバイルアプリはまだリリースされていませんが、近々でリリースされる予定です。
Chilizは未だBinance DEXにしか上場しておらず、流動性は低く、価格もICO割れしてしまっている状況ですが、有名サッカークラブやeスポーツクラブと提携済みで、実際にプロジェクトが進んでいる事から、有望なスポーツ/eスポーツ関連仮想通貨だとみています。
実際にBinanceがChilizに投資している事や、Binance Chain上で使える点も期待できます。
まだまだこれからのプロジェクトですが、随時進捗を追っていこうと思います。