Hyperledger(ハイパーレジャー)とは?【企業向けのブロックチェーン・プラットフォーム】

最近よく仮想通貨関連のニュースで耳にする、ハイパーレジャー(Hyperledger)。

IBMが独自で立ち上げたプライベート型(クローズド)のブロックチェーン・プラットフォーム?、位の認識しかなかったのですが、調べてみたら全然違ってましたw

商用利用(企業向け)・オープンソースという点にフォーカスされているブロックチェーン・プラットフォームで、IBMやIntel、日本企業の日立やNTT等も参加している非常に大きなプロジェクトです。

多くの仮想通貨ユーザーに馴染みがあるビットコインやイーサリアムなどとは少し異なるプロジェクトですが、今後間違いなく台頭してきそうなプロジェクトなので、概略をまとめてみました。

 

Hyperledgerの基本情報

HyperledgerはLinux Foundation(リナックス・ファンデーション)が運営している、オープンソースのブロックチェーンプラットフォームです。

✅Hyperledger公式ホームページ

LinuxはWindowsやMacなど同じOS(オペレーティングシステム)で、Linux FoundationはLinuxを普及させる為に設立された非営利組織です。

Linux FoundationがHyperledgerという共通規格を提供しているわけはなく、Hayperledgerというオープンソースのプラットフォームに参加企業を集め、各参加企業が特定の業界や企業向けにブロックチェーンシステムを構築し、普及させていこうというプロジェクトです。

あくまで目的はブロックチェーンの活用という点にある為、ビットコインやイーサリアム等の仮想通貨と異なり、プラットフォーム内で使える「通貨」は存在せず、ブロックチェーンの形式もパブリックではなく基本的に許可制ネットワーク(プライベート型/コンソーシアム型)です。


出典:IBM Hyperleger Fabric
(https://www.ibm.com/blockchain/jp-ja/hyperledger.html)

 

実際のビジネスシーンで企業が使えるブロックチェーンの普及が目的である為、このプロジェクトではビットコインが持つ非中央集権制や分散性には重点を置いておらず、いかにスムーズに効率よく企業主体で使えるブロックチェーンを開発していくかが重要視されています。

 

Hyperledgerに参加している主要企業

現在Hyperledgerに登録されているプロジェクトは、2019年2月現在、下記の通り9つありますが、実際にACTIVEになっているのは3つです。


出典:Hyperledgerホームページ (https://www.hyperledger.org/)

 

✅Hyperledgerで既に稼働しているプロジェクト
▪Hyperledger Fabric
IBMが主導しているプロジェクト
(https://www.hyperledger.org/projects/fabric)

▪Hyperledger Sawtooth
Intelが主導しているプロジェクト
(https://www.hyperledger.org/projects/sawtooth)

▪Hyperledger Iroha
ソラミツ、日立、NTT等の日本企業が主導しているプロジェクト
(https://www.hyperledger.org/projects/iroha)

どのプロジェクトも紹介ページでは、DLT(分散型台帳技術)とスマートコントラクトの構築、運用、展開を目指しいますが、実際の運用実例がないので、これからどうなっていくかですね。

プロジェクトの中では、IBMのHyperledger Fabricが有名ですが、直近ではNASAがHyperledger Fabricを使用したフライトデータの管理を検討していたり、モスクワ証券取引所グループの一社であるNSDやカンボジア国立銀行がHyper ledger Irohaとの共同開発を発表したりと明るい話題があります。

出遅れ感が否めない日本勢も、ここで頑張って欲しいですね。

尚、誰でもHayperledgerのメンバーになる事が出来るのですが、メンバーの中にはランクがあり、Premier Member、General Member、Associate Memberという構成になっています。

ただ、Premier Memberになる為には$250,000(約2700万円)、General Memberになる為にも数百万円のメンバーシップフィーを支払う必要があります。(Associate Memberは無料です)

当然Premier Memberになれば、Hyperledger内で行われるミーティングやマーケティング委員会、PRイベント等に参加できる権利があり、GeneralやAssociate Memberには与えられていない幅広くHyperledgerというプロジェクトに参加できる権利が与えられています。
※詳細はここから確認できます。

Linuxという有名企業が運営している事や高額なメンバーシップフィーが発生する点、プラットフォーム内の仮想通貨が存在しない事などから、投機的な要素は無く、完全に企業への採用を前提としたプロジェクトになっています。

 

各企業のブロックチェーンへの取り組み

直近では世界最大手の海運企業であるマースクラインが、IBMと共同開発でトレードレンズ(TradeLens)というブロックチェーンベースの管理システムを開発し、2018年12月から実際に運用を開始しました。

以前より海運業界では旧来の紙ベースでの書類のやり取りが続いており、コンテナの所在地をトレースするだけも多くの時間を要してきました。

また運送貨物の原産地や品質情報を遡って調べるのにも、国をまたいだやり取りになる事が多く、紙ベースでは非常に効率が悪く時間を要していました。

IBMとマースクはこのような非効率プロセスを改善する為に、ブロックチェーンでサプライチェーン全体を可視化させようとトレードレンズの開発をし、運用を始めました。

従来の紙ベースではしばしば発生していた産地偽装などの問題についても、ブロックチェーンの特徴でもある「改ざん不可能」という機能が解決してくれます。

一方で「ブロックチェーンは書き換える事が出来ない」という性質上、貨物のすり替えなどが発生した場合にどのように対処するかなど、課題もあります。

また、主に音楽の著作権管理をしているJASRACが、2020年からブロックチェーンを使って楽曲の利用や徴収の管理をしていく予定と発表がありました。

JASRACは運営経費の削減が第一の目的ではなく、それよりも著作権利用料の流れを可視化していく事にブロックチェーンの存在意義を見出しています.

このJASRACのブロックチェーン導入にもIBMが携わっており、IBM強しという印象です。

Hyperledgerのプロジェクト以外にも、MicrosoftもBaaS(Blockchain as a Service)というブロックチェーンのプラットフォームを展開しており、2019年は企業向けのブロックチェーン活用が活発になってきそうです。

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