つい2ヶ月前まで40万円前後だったビットコインの価格が、5月16日時点で約2倍にあたる約85万円~90万円=1BTCまで急上昇しています。
データ引用:Binance Trading画面(5/16時点)
2017年末デビューの出川組の自分としては、ビットコインがここまで急上昇するのは初体験で、自分の手持ち資産が毎日急激に増えていくので逆に心配になってくるというw
先日ビットワイズが申請していたビットコインのETFが再度延期になったばかりですが、そんな事は既に市場は織り込み済みで、米大手投信会社のフィディティのカストディサービス開始や、Bakktのビットコイン先物取引参入、Coinbaseのカストディ金額10億ドル突破など明るい話題が続々と出てきています。
今回のビットコイン価格上昇によりマイナーの収益も回復してきており、このまま価格上昇が続けば改めてマイニングビジネスにもスポットライトが当たってくるのではないでしょうか。
ビットコインマイニング収益の回復状況と、自分が投資しているビットクラブの最新報酬状況についてまとめてみました。
ビットコインマイニングの収益状況
Blockchain.infoのMining Profitability(マイニング収益)グラフでは、ここ最近のビットコインの価格上昇に比例して大きく回復してきています。
データ引用:Blockchain.info
また、ASIC MINERで販売しているSHA-256用のマイニング機器でも、以前より多くのマイニングマシーンで収益が見込めるようになっています。
2019年3月31日時点では数えるだけの最新マイニング機器でしか利益を出せない状況でしたが、5月15日時点では数十種類の機器でプラス収益が見込める状況になっています(※当然各国の電気代によって収益額は前後します)
画像引用:ASIC MINER VALUE
ビットコインのマイニング損益分岐点が4,000USD前後と言われている中、現在その損益分岐点の約2倍の価格(8,000USD/BTC)で推移しており、今後はマイニングマシンを一時稼働停止していたマイナーが再稼働を始める事が想定され、それによるハッシュレートの上昇=ビットコインネットワークのセキュリティ向上やマイナーの分散化等プラス効果が見込めます。
ビットコインのマイニング収益はつまるところ「電気代」に尽きるところが多分にありますが、kwhあたりの電気代で優位な国はイランや中国になります。
石油パワーをもつイランは約0.006USD/kWh、中国の四川省やモンゴル、ウイグル自治区などは約0.04~0.06USD/kWhと他国に比べ格安で、日本の一般的な電気代0.2USD~0.3USD/kWhと比べると数十分の一です。
ビットクラブの配当額の変化は?
前回のビットクラブの記事で書いた通り、ビットコインの価格低迷によりビットクラブの報酬が大幅減になっていた為、一旦マイニングを停止させていました。
✅ビットクラブのマイニング一時停止機能について
ビットクラブ:マイニング停止機能が追加【1000日間のカウントダウンストップ】
今回ビットコインが85~90万円近くまで上昇したので、3,500USDのマイニングプールを再稼働させて、1日あたりどの位の報酬になっているか確認してみました。
結果はなんと、、、0.00004BTC(約35円)でした…
5月17日に受け取った配当額です。
BTCの配当額自体は、1BTC=40万円前後の時と変わっておらず、ビットクラブのマイニング収益は現時点では改善されていませんでした。
下記は2018年9月のビットクラブ報酬履歴ですが、この時1BTC=73万~74万円で0.00020BTC~0.00030BTC位の報酬が出ていました。

投入しているハッシュレートが今よりも大きかった可能性はありますが、現在のほうが2018年9月よりもBTC自体の価格は高く、BTC価格90万円前後にも拘らず1日=0.00004BTCの報酬はあまりに少なすぎる気がします。
今後ビットクラブは自社マイニング機器等の稼働により、工場パフォーマンスが大幅に改善される予定なので、それまで再度マイニング機能を一時停止させ、残りマイニング日数をセーブしたほうが賢明ですね。。。
✅ビットクラブの今後についての記事
ビットクラブ(Bitclub)の現状と今度の動向【自社ブランドのマイニングマシンを稼働?】
GMOコインのマイニング収益:2019年度1Q決算
日本の仮想通貨交換事業者であるGMOコインが先日2019年度第一四半期の決算発表をしたので、チェックしてみたところ、仮想通貨事業全体ならびにマイニング事業は今回も赤字決算でした。
画像引用:GMO INTERNET GROUP決算短信
2019年第一四半期のマイニング事業も残念ながら0.5億円の営業赤字でしたが、これは2019年1月~3月の実績の為、ビットコインの価格が現状の80万円~90万円を維持すれば、第二四半期(4月~6月)は黒字化が見込めそうです。
画像引用:GMO INTERNET GROUP決算短信
決算短信から、GMOコインの第一四半期でマイニングに費やしているハッシュレートは496PH/sとなっており、今後1年かけて1,200PH/sまで上げていく計画になっています。
画像引用:GMO INTERNET GROUP決算短信
対して5/16時点のビットクラブのハッシュレートは1,000~1,100PH/sとなっており、現在のGMOコインの約2倍のハッシュレートになっています。
画像引用:Highcharts.com
両社が支払っている電気代のレートがいくらか分かりませんが、ハッシュレート対比でいくと2019年1月~3月のビットコイン底値時に、GMOが赤字で、ビットクラブが黒字(報酬が支払えている)というのも納得がいきます。
来年の2020年5月~6月にはビットコインの半減期(12.5BTC→6.25BTC)も控えており、今後のビットコインの価格動向とビットクラブの工場パフォーマンスのアップデートには要注目しています。
ちなみに、過去の半減期毎のビットコインの価格変動は下記図が分かり易いです。
一つの参考指標として覚えておきましょう。