【MKC・マコーミック】マイナーだけどトータルリターンが素晴らしい世界最大のスパイスメーカー【33年連続増配】

このマコーミック(McCormick&Company)というスパイスメーカー、恥ずかしながら最近まで知りませんでした。

日本人にはなじみの薄いメーカーだと思いますが、色々調べてみるとアメリカの各種調味料を扱っているメーカーで、調味料のカテゴリーでぶっちぎりの世界No1シェア、素晴らしい財務諸表、連続増配33年、S&P500を大きく上回るリータンを達成している会社でした。

連続増配33年にも関わらず直近の配当性向は30%足らずです。

リーマンショック時に多くの株価が半減する中、マコーミックは30%ほどの下落幅で耐え、生活必需品セクターならではのディフェンシブ株の強さも証明済みです。

また配当月が1,4,7,10月の珍しい企業で、どうしても配当が少なくなりがちな左記4ヵ月間の配当金額底上げをしてくれる貴重な存在です。

地味な銘柄ですが、タイトルにしているように過去のリターンはS&P500を大きく上回る素晴らしい結果を残しています。

ディフェンシブなのにリターンも凄い、でもマイナー。。。

今回はそんな隠れた良銘柄を分析してみました。

 

マコーミックの事業内容

工場はアメリカ、カナダ、欧州、中国、インド、タイ等世界12ヵ国に展開しており、従業員数は約11,600人に上ります。

マコーミックが扱っている製品は、調味料(スパイス)関係が主力ですが、自社ブランドの他にもFrench’s(マスタード ケチャップ クリスピー等)、Gourmet(スパイス)、Grill Mates(ベーコン、ビーフジャーキー、ソーセージ等)、Lawry’s(マリネードソース)、ZATARAIN’s(パスタやチャーハンのインスタント食品等)、Espanol(フルーツの抽出汁)といったブランドの様々な商品を扱っています。

画像引用:ビーフジャーキー / マコーミックHP

 

調味料だけでなく、ビーフジャーキーやベーコン、ソーセージ等も販売しています。

ケチャップやマヨネーズ、スイーツに使われるフレイバー材料やフルーツエキス等も扱っており、定番の調味料以外にも一般の生活に広く普及しており、リピーターを獲得しています。

自分の普段の生活を振り返ってみても、マヨネーズやケチャップ、醤油、ドレッシングなどの調味料は同じ製品を使い続けてますよね。

取扱い製品は地味ですが、調味料関係は一度固定客を掴めば安定した売上が見込め、その業界でマコーミックはさらなるマーケットシェア拡大の為、優良企業の買収を繰り返し行っています。

2016年にイタリアのフレーバーメーカー大手のGiotti、2017年にもマスタードソース等を扱っているRB Foodsの買収を行っており、どれも成功しています。

2015年以降7つの企業買収を完了させており、今や買収した企業の売上比率はマコーミック全体の1/3を占めています。

限られた自社製品で売上を伸ばしているのではなく、買収を重ねながらシェアを広げつつ、売上、利益共に成長を続けている企業です。

 

マコーミックの売上・利益・各種財務データ

▪ティッカー:MKC
▪1株配当:2.28ドル
▪配当利回り:1.42%
▪PER:30.65倍
▪EPS:5.24ドル
▪ROE:21.34%
▪連続増配:33年
▪配当月:1、4、7、10月
▪上場先:NYSE(ニューヨーク証券取引所)
※2019年11月4日現在 / Yahoo Finance

株価はここ10年で4倍以上になっており、綺麗な右肩上がりです。

現在PERが30倍超えており、少々割高感が否めませんが、33年連続増配にも拘らず、どの時期をとっても配当利回りが2%前後という事は、常に株価も上昇している事の裏返しで、キャピタルゲインのほうも狙える銘柄です。

画像引用:Yahoo Finance /10年チャート

 

対S&P500のリターン比較でも大きくアウトパフォームしており、直近10年間では全米ヘルスケア株を集めたETFのVHTのリターンを上回り、ハイテク銘柄を集めたETFのQQQとも遜色ないリターンを達成しています。

画像引用:Yahoo Finance / 青:MKC、赤:QQQ、黄色:VHT、緑:S&P500

 

また、マコーミックの特筆すべき点は、株価の伸びだけでなく、不況時の耐性にもあります。

下記はリーマンショックの2008年8月から2年後までの株価の動きです。債権ETFであるBNDの価格下落耐性さすがの一言ですが、その他のS&P500やVHT等と比べても下落幅は少なく、約30%程度の下落で耐えています。

リーマンショックから2年程度で以前の株価に戻しています。

画像引用:Yahoo Finance / 青:MKC、赤:QQQ、黄色:VHT、緑:S&P500、紫:BND

 

多くのアメリカ株の価値が半減し、日本株に至っては1/3~1/5まで急落する中、30%程度の下落で耐えたマコーミックは、マクドナルド【MCD】と並ぶ素晴らしいディフェンス力を有する個別株です。

また、配当月が1、4、7、10月の有名アメリカ株は、アルトリア【MO】やフィリップモリス【PM】等の高配当タバコ株に偏りがちですが、マコーミックも同じ配当月になりますので、この1、4、7、10月の配当銘柄にマコーミックを加えるのも一案かと思います。

 

■マコーミックの売上・利益推移

前述の通り、マコーミックは他社の買収を繰り返しながら売上を伸ばしていってます。営業利益率も15%前後で安定して推移していましたが、直近では17%を超えてきました。

ただ闇雲に買収を繰り返し行っているだけでなく、利益率をあげながら規模を拡大している経営陣の有能さが光ります。

マコーミック   売上・利益推移(10年)

 

■マコーミックのキャッシュフロー推移

少ない投資で、しっかりとフリーキャッシュを生み出しています。

11%前後だった営業キャッシュフローマージンも、ここ3年間は自分の一つの投資基準でもある15%以上という数字を達成しています。

マコーミック   キャッシュフロー推移(10年)

 

■マコーミックの1株配当・配当性向・増配率推移

ここ10年間は7%~10%のレンジでの増配を実施しているにも関わらず、配当性向は直近で30%ほどにまで下げています。1株あたりの配当も10年で2倍以上になっています。

マコーミックの配当利回りは常に2%前後かそれ以下で推移しており、高配当株として扱われる事はほとんどありませんが、これは株価が常に上がり続けている事が原因です。

10%近くの増配を続けながらも配当利回りが上昇しないのは、同じ位キャピタルゲインも狙えるという事です。

33年連続の増配継続中ですが、配当性向にはまだまだ余裕があり、今後も大きなリターンが期待できそうです。

マコーミック 1株配当・配当性向・増配率推移(10年)

 

■マコーミックのEPS・BPS推移

株価の伸びに比例するようにEPSも右肩あがりです。

マコーミックはどの指標を取ってみても、安定感抜群ですね。

マコーミック EPS・BPS推移(10年)

 

まとめ

地味でマイナーですが、S&P500のパフォーマンスを大きく凌駕しています。

・リピーターを確保している生活必需品セクター
・S&P500を凌駕するキャピタルゲイン
・33年連続増配
・不況時の株価下落耐性
・1、4、7、10月(希少な配当月)の優良銘柄

自分としては主にこれらの点で、S&P500やVTI(全米株式ETF)だけでなく、マコーミックをポートフォリオに加えている理由になっています。

目を見張るディフェンス力だけでなく、S&P500を凌駕するオフェンス力も兼ね備えている銘柄は、そうそうありません。

今後も同様のリターンをもたらしてくれるかは、誰にも分からないところではありますが、長期目線でみている投資家のポートフォリオには、是非加えておきたい1銘柄ではないでしょうか。

 

本記事でマコーミックの株価と比較したETF関連記事(VTI、VHT)です。

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