【バンガードETF:VHT】米国株ヘルスケアセクターは個別株よりもETFがオススメ

米株ヘルスケアセクターはジェレミー・シーゲル教授著「株式投資の未来」でも述べられているように、1957年から2003年までの年平均リターンが14.19%と全セクター中TOPで、2003年以降も全米株式ETFのVTIやS&P500を凌駕するリターンを上げ続けています。

自分もヘルスケアセクターへの投資としてJNJを筆頭に個別株投資を検討していましたが、諸々の理由により本セクターについては個別株ではなく、バンガードのVHTというETFに分散投資しています。

ジョンソン&ジョンソン(JNJ)の記事
✅【JNJ】ジョンソン&ジョンソンは世界最大の総合ヘルスケアメーカー

個別株ではなくETFを選んだ理由と、VHTの内容についてまとめました。

 

ヘルスケアセクター個別株のリスクの高さ

まず第一にあげられるのは、医薬品等にあげられる訴訟リスクです。

ジョンソン&ジョンソンの記事でもあげていますが、当社は現在オピオイド(麻薬性鎮痛薬)の副作用問題での集団訴訟や、ベビーパウダーへの発がん性物質混入による訴訟をかかえており、数百億円規模の賠償金が見込まれています。

つい先日、このオピオイドで同様に訴訟問題を抱える、アメリカ大手製薬会社のパーデュー・ファーマが1兆円ともいわれる賠償金に耐えられず、破産申請を行いました。

これぞまさにアメリカの医療訴訟の凄まじさで、一つ対応を間違えると数千億円~兆円規模の賠償金問題に発展し、大手企業であっても破産してしまいます。

米ヘルスケアセクターでおなじみのファイザーやメルクといった大企業も、ジョンソン&ジョンソンと同様、訴訟問題で過去数百億円を超える賠償金(和解金)を支払ってきています。

医薬品関係では、製薬会社同士が自社の特許侵害で訴訟合戦になる事も珍しくなく、常に何かしらの裁判を抱えている事が多いです。

また、医薬品の開発には莫大な時間と開発費用がかかり、そのうちのほとんどは開発半ばでポシャってしまうという難易度の高さです。

アメリカだけでなく先進国各国では医療費高騰問題に度々スポットライトがあてられており、政府方針によりジェネリック薬品が今まで以上に普及する事になれば、新薬の特許切れによる売上・利益減少リスクも増します。

これらの政治的側面もビジネスに影響してくるのがヘルスケアセクターであり、ハイリスクである事が分かります。

Statista / アメリカの医療費推移

 

とはいえ、アメリカの医療費は年々10%程伸びており、徐々に進む高齢化による需要増を見込む事ができ、不景気耐性も他セクターより秀でている事から、今後もヘルスケアセクターには十分なリターンを期待する事が出来ると思います。

医療関係の製品を扱うという専門性・特殊性、資本力がモノを言うというセクターなので、上位の企業はどこも強力なワイドモートを持っており、新興企業が簡単に上位に割って入る事も難しいです。

複雑な要因が絡み合うセクターなだけあり個別株を絞る込む事は難しいですが、幅広く分散投資ができるETFであればリスク分散しつつ、ヘルスケアセクターのリターンを恵授する事出来ると考え、VHTを選びました。

 

VHTの基本情報・株価推移

2019年9月時点のVHT基本情報です。

経費率は0.1%とVTIの0.03%と比べると若干割高ですが、他のETFと比べても十分許容範囲内でしょう。

構成株式銘柄数は約390銘柄と分散性に問題はなく、売買回転率も5.6%と非常に低く抑えられてます。

保有銘柄上位10銘柄にはジョンソン&ジョンソン、メルク、ファイザー等の大企業が連なっており、この10銘柄で約43%を占めています。

個別株で購入検討していたジョンソン&ジョンソンが構成比率1位の9%だったのも、JNJ個別株にせずVHTでの分散投資にした理由の一つでもありますね。

バンガードHP 米国ヘルスケア・セクターETF(VHT)

 

全体の約3/4が大型株で、残り約1/4が中小型株の構成になっています。

バンガードHP 米国ヘルスケア・セクターETF(VHT)

 

パフォーマンスは流石のヘルスケアセクターだけあって、10年間で約16%、設定来で約10%のリターンをあげており、S&P500を大きく上回っています。

Yahoo Finance / VHT(青) vs S&P500(オレンジ) vs VTI(赤)

 

分配金の利回りも2%前後なので、ETFとしては悪くない数字です。

自分のポートフォリオの主要ETFであるVTI以外を購入する条件として、VTIのリターンを上回っている事がまず1つの条件になりますが、配当率でも常にVTIを上回っており、ジョンソン&ジョンソンと配当利回りで1%も差が無いのが、VHTを購入した理由でもあります。

リーマンショック時の下落幅もS&P500、VTIと比べ少なく、不況時の耐性もあります。

 

ヘルスケアETFの比較

今回紹介しているETFはバンガード社のVHTですが、主要インデックスファンド運用会社のブラックロックはIXJ、ステート・ストリートはXLVというヘルスケアETFを運用しています。

これら3つのヘルスケアETFを比較してみます。

 

■VHT、XLV、IXJの基本情報比較

おおまかな各ETFの特徴として、VHTは全米ヘルスケア銘柄、XLVはS&P500のヘルスケア銘柄、IXJは全世界ヘルスケア銘柄で構成されています。

時価総額はXLVが1兆円を超えており一番ですが、VHTは経費率や分配金の利回りでXLVとIXJよりも有利です。

IXJは償還リスクがあるような時価総額ではないですが、全世界を対象にしているだけあって経費率も0.46%と割高で、分配金も四半期毎ではなく6月と12月の年2回です。

 

■VHT、XLV、IXJのリターン比較

VHT(青)、XLV(赤)、IXJ(緑)の順にリターンが高くなっており、この傾向はVTI(全米株ETF)、VOO(S&P500ETF)、VT(全世界株式ETF)と同じリターン順序になっており、全米株式>S&P500>全世界株式の図式がここでも見れます。

Yahoo Finance 10年チャート / VHT(青) vs XLV(赤) vs IXJ(緑)

 

■VHT、XLV、IXJの主要構成銘柄

各ETF共に組入銘柄比率の1位はジョンソン&ジョンソンで、Merck、United Health、Pfizerが続く似た構成になっています。

IXJは全世界のヘルスケアセクターを網羅している為、ROCHE(スイス)やASTRAZENECA(イギリス)といったアメリカ以外の製薬会社もエントリーされてます。

構成銘柄数では2019年9月時点で、VHT:389銘柄、XLV:62銘柄、IJX:106銘柄となっており、VHTが一番分散されてます。

分野別の比率はどのETFも医薬品が30%前後、ヘルスケア機器が25%前後、バイオテクノロジーが15%前後といった似たような構成になっています。

リターン、時価総額、経費率、分配金等を総合的にみるとやはりVHTが一歩リードしています。

IXJは全世界のヘルスケアセクターへ分散投資が出来ますが、アメリカ株の比率が70%弱占めており、全世界への分散投資という点ではアメリカの割合が大きすぎます。

リターンもVHT、XLVに大きく劣後しており、経費率も高い事がネックですね。

 

まとめ

ヘルスケア関連銘柄は前述の通り、新薬の膨大な開発費、訴訟問題、ジェネリック薬品の脅威などリスク要因が多く存在するハイリスク・ハイリターンのセクターです。

ETFの上位に名を連ねる企業はワイドモートを築いており、莫大な収益をあげていますが、パーデュー・ファーマの破産申請で分かるように、医療訴訟の賠償金は時に巨大企業をも一発退場させるだけの破壊力を持っています。

王道のジョンソン&ジョンソンをはじめ、アッヴィ【ABBV】やファイザー【PFE】のような配当利回り4%~5%を誇る高配当株もあり、個別株も非常に魅力的ではありますが、自分はそこそこの配当利回り(2%前後)とヘルスケアセクター全体のリターンを得る事を優先しVHTに投資をしています。

VHTは自分ポートフォリオの中心であるVTIと共に、長期的に保有していきたいETFですね。

ヘルスケアセクターの鉄板銘柄であるジョンソン&ジョンソンについて、以前記事にしていますので参考まで。

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